近年、集中豪雨や台風の猛威はますます増し、私たちの生活や街並みに大きな爪痕を残しています。お墓もその影響を免れることはできません。雨や風そのもので墓石が倒れることはまれですが、卒塔婆が吹き飛ばされたり、付属品が飛んで墓石に当たり欠けてしまうことがあります。中には、参道の木が倒れてお墓を直撃したという例もあります。
では、もし台風の後に墓石がずれたり、石灯籠が落ちてしまったらどうすればよいでしょうか。大切なのは、慌てず、そしてご自身で動かそうとしないことです。墓石は見た目以上に重量があり、無理に触れば二次被害や思わぬ事故につながりかねません。まずは、施工を担当した石材店に連絡し、専門の職人に任せることが何より安全です。
お墓は先祖を偲ぶ大切な場であると同時に、自然の力にさらされ続ける存在でもあります。だからこそ、定期的な点検や環境の整備を心がけることで、被害のリスクを抑えることができます。
