「墓じまい」をめぐる夫婦のすれ違い——どう始めればうまくいく?

「墓じまい」をめぐる夫婦のすれ違い——どう始めればうまくいく?

夫婦に後継ぎがいない場合、「そろそろ墓じまいも考えた方がいいのでは」と感じる場面があります。奥さんは将来の不安を見据えて前向きに検討したい。一方、ご主人は「元気なうちは考えたくない」と話題を避けがち。
とてもよくある構図ですが、実際に切り出すとなると、やはり少し気まずいテーマです。


しかし、継ぐ人がいない現実は変わりません。将来の不安を軽減するためにも、どこかのタイミングで話し合っておくことは避けて通れないポイントです。

どう切り出すと角が立たない?
いきなり「墓じまいをしよう」と正面から迫ると、ご主人の心が閉じてしまいがちです。
まずは“情報を集めるだけ”という軽いステップから始めると、抵抗感がぐっと減ります。

たとえば、次のようなひと言が自然です。
「あなたが元気でいてくれるからこそ、今のうちに将来の選択肢だけでも知っておきたいの。いま結論を出すわけじゃなくて、ただ一緒に少し調べてみない?」
健康を肯定する言葉を添えることで、「自分が弱ったと思われているのでは」という不安が和らぎ、会話の入口が開きやすくなります。

・気持ちがぶつからない話し方のコツ
 まず相手の健康をポジティブに受け止める。
「元気だからこそ今のうちに」という前置きが自然な安心感につながります。

・いまは決めないと明言する
 結論を急がないことで、相手は心理的なプレッシャーから解放され、
 話題に向き合いやすくなります。

・ふたりで未来の負担を軽くする共同作業として提案する
 一方的に迫るのではなく、並んで歩く姿勢を示すことで、関係性が保たれます。

墓じまいは決して暗いテーマではなく、これからの暮らしの安心をデザインするための前向きな選択肢のひとつです。
夫婦で歩幅を合わせるには、結論よりもまず「話し始める」ことが何より大切。
スタートが穏やかであれば、その後の選択肢も自然と広がっていきます。

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