墓じまいは、単なる撤去作業ではなく、「ご先祖の供養」と「お寺との関係整理」が伴う大切な行事です。そのため、相談のタイミングを誤ると、お寺との信頼関係に影響を与えてしまうこともあります。では、実際にいつ、どのようにお寺に相談すればよいのでしょうか。
まず大切なのは、親族で墓じまいを検討し始めた段階で、方向性が固まる前に菩提寺へ相談することです。「こうした事情でお墓を今後どうするか考えています」と早めに伝えることで誠意が伝わり、後からの報告になってしまうよりも、円滑に話を進めやすくなります。
相談をする際には、お寺との関係を大切にしながら、誠意を持ってお話しすることが欠かせません。まずは電話や手紙で「お墓についてご相談したいことがあります」と事前にアポイントを取り、落ち着いて話せる場をつくることが望ましいでしょう。法要の直後のように忙しい場面で突然切り出すよりも、配慮が伝わります。また、相談に臨む際には、なぜ墓じまいを考えているのか、たとえば跡継ぎがいないことや遠方で通えないこと、維持が難しいといった事情を簡潔に整理しておくとスムーズです。さらに、移転先として納骨堂や合同墓などを考えている場合は、その候補も合わせて伝えておくと、住職にとっても理解しやすくなります。これまで長きにわたりご先祖を見守っていただいたお寺への感謝の気持ちを言葉にして添えることが大切です。「長年にわたりお世話になり、本当にありがとうございました」と伝えるだけで、関係はぐっと和らぎます。
お寺への相談は「できるだけ早く、誠意を持って、感謝を伝えること」が基本です。その三つを意識してタイミングを逃さずに相談すれば、住職との話し合いもスムーズに進み、心残りのない墓じまいになります。
