「エンディングノート」は、今では終活の定番の一つとなっています。しかし、「名前は知っているけれど、実際には何を書くものなの?」という方も少なくありません。
「まだ自分には早い」「亡くなった後のことを書くもの」というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。
しかし、エンディングノートは亡くなった後のためだけに書くものではありません。これからの人生をどう過ごしたいかを整理し、大切な家族に自分の希望や必要な情報を伝えるためのノートです。
高齢になってからではなく、元気なうちから少しずつ書き始める方も増えています。
■エンディングノートには何を書くの?
エンディングノートに決まった形式はありません。一般的には、次のような内容を書き残します。
自分自身の基本情報
家族や親族、友人などの連絡先
預貯金や保険、不動産などについて
医療や介護についての希望
葬儀についての希望
お墓や納骨、供養についての希望
大切な人へのメッセージ
すべてを一度に書く必要はありません。
「これは家族に伝えておきたい」と思うことから、一つずつ書いていけば十分です。
■2026年、忘れてはいけない「デジタル」のこと
近年、特に重要になっているのがデジタル情報の整理です。
スマートフォンやパソコンの中には、写真や連絡先だけでなく、ネット銀行、証券口座、各種オンラインサービス、SNS、動画・音楽配信など、さまざまな情報が入っています。
毎月料金が発生するサブスクリプションサービスなどは、本人以外の家族が存在を把握していないケースもあります。
そのため現在のエンディングノートでは、
「どんなサービスを利用しているのか」
「大切な写真やデータはどこに保存しているのか」
「SNSのアカウントをどうしてほしいのか」
といったデジタル終活についても整理しておくことが大切になっています。
ただし、パスワードなど重要な情報をそのままノートに記載する場合は、保管場所や管理方法にも十分注意しましょう。
■「お墓をどうするか」も家族に伝えておきたいこと
エンディングノートを作る際、ぜひ一度考えておきたいのが、お墓や供養についてです。
近年は従来のお墓だけでなく、樹木葬、永代供養墓、納骨堂、合葬墓など、供養の選択肢も増えています。
一方で、
「今あるお墓をこれからどうするのか」
「誰がお墓を守っていくのか」
「子どもに負担をかけたくない」
「できれば家族と同じ場所で眠りたい」
など、考え方は人それぞれです。
大切なのは、自分だけで決めることではなく、自分の希望を家族に伝えておくことではないでしょうか。
本人の希望が分からないままだと、残された家族が「これでよかったのだろうか」と悩んでしまうこともあります。
■エンディングノートは「終わり」のためだけのノートではありませんエンディングノートを書いてみると、自分が大切にしているものや、これからやってみたいことが見えてくることがあります。
行ってみたい場所。
会っておきたい人。
家族に伝えておきたいこと。
整理しておきたいもの。
つまりエンディングノートは、人生の終わりを準備するだけではなく、これからを自分らしく過ごすためのきっかけにもなるのです。最初から立派な一冊を完成させる必要はありません。
まずは一枚の紙に、
「もしもの時、家族にこれだけは伝えておきたい」
と思うことを書いてみる。
そこから始めてみてはいかがでしょうか。
そして、お墓や納骨、供養について考えることも、その一つです。
お盆やお彼岸、お墓参りなど、ご家族が集まる機会に「これからのお墓をどうしようか」と話してみることも、エンディングノートを始める良いきっかけになるかもしれません
