墓じまいに伴い、ご遺骨を郵送するケースも少なくありません。
日本国内でご遺骨の移送に対応しているのは、日本郵便の「ゆうパック」のみです。一般的な宅配便では、遺骨は受託制限事項に該当するため、基本的に取り扱いができません。発送方法を誤ると受付不可となるため、注意が必要です。
では、実際にどのような準備が必要なのでしょうか。基本原則は非常に明確です。「割れない」「漏れない」「中で動かない」この三点を徹底することが重要です。
■ 外箱
骨壺の木箱より一回り大きい、厚手で強度のある段ボール箱を用意します。
専用の送骨キットも市販されていますが、十分な強度があれば通常の段ボールでも問題ありません。
■ 緩衝材
プチプチ(気泡緩衝材)、新聞紙、発泡スチロールなどを使用します。段ボールの底に厚めに敷き、その上に木箱を配置します。さらに上部と側面にも十分に詰め、箱を軽く揺らしても内部が動かない状態を作ります。緩衝材は「やや多い」と感じる程度が適切です。
■ 蓋固定用テープ
骨壺の蓋と本体の境目を、養生テープやビニールテープで一周以上しっかり固定します。輸送中の振動で蓋がずれることを防ぐための重要な工程です。
■ ビニール袋
骨壺全体を包める大きさのビニール袋を用意し、固定した骨壺を入れて口を縛ります。
万一の飛散防止および防水対策として有効です。
■ 伝票の記載
品名欄には、必ず「焼骨」と明記します。
内容を伏せて記載することは推奨できません。万が一の事故や破損が発生した場合、補償の対象外となる可能性があります。また、「ワレモノ注意」「天地無用」の指定も必ず行ってください。
なお、品名に「焼骨」と記載がある場合、コンビニエンスストアからの発送はできません。必ず郵便局窓口へ持ち込むか、集荷を依頼してください。
墓じまいは、お墓を解体して完了するものではありません。古い墓所を整理することは第一段階に過ぎません。新たな供養先へご遺骨を無事に納めて、本当の意味での墓じまいが完了します。移送の手配もその重要なプロセスの一部です。最後まで円滑に進められるよう、事前準備を丁寧に整えておきましょう。
