お墓参りのたびに、心を込めてお供えする仏花。せっかくのお花ですから、できるだけ美しいまま長く咲いていてほしいものです。しかし、夏の暑さや雨風だけでなく、意外なところにお花が早く弱ってしまう原因が潜んでいます。
その一つが、花筒の水の傷みです。気温の高い時期は特に、お水が濁りやすくなり、そこに雑菌が繁殖すると、お花の茎から細菌が吸い上げられてしまい、花の劣化が早まってしまいます。
多くの方が、花筒の水を入れ替える際に、さっと水ですすぐ程度で済ませてしまうことが多いのではないでしょうか。しかしそれでは、花筒の内側に付着したヌメリや雑菌は取りきれません。
コップ洗い用の細長いブラシを使って、花筒の中をしっかり洗うこと。ブラシでこすり洗いをすることで、雑菌の温床になるヌメリや汚れを効果的に除去できます。これにより、花筒の中のお水が長持ちし、お供えしたお花もより長く元気で咲き続けてくれます。
また、お花の茎の切り口を水中で斜めにカットし直す「水切り」をしてからお供えすることで、水の吸い上げが良くなり、さらに長持ちにつながります。
いつもよりほんのひと手間。花筒を丁寧に洗い、お水を清潔に保つことで、お花の命を少しでも長くつなぐことができます。故人への想いを込めて、お墓の仏花をより長く美しく保ちましょう。
